かんげき日記

舞台や映画を見ます。劇団四季が多め。

ライオンキング - 北海道四季劇場

キンプリ記事は結局アップできてないんですが、東京公演にもライビュにもニコ生配信にも間に合わなかったので燃え尽きた感があります。

 

さて、キャストが変わったと聞いたので、11月15日(水)ウィークデー料金日のソワレで『ライオンキング』を見てきたよ。

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クリスマス。隣にツリーもあったけど、上のバナーが明るすぎて綺麗にうつりませんでした。

なお、これ以降の画像はすべて公式からの引用です。

 

【キャスト】

ラフィキ:平田曜子/ムファサ:平山信二/ザズ:雲田隆弘/スカー:岩城雄太/シェンジ:海野愛理/バンザイ:韓盛治/エド:川野翔/ティモン:岩崎晋也/プンバァ:川辺将大/シンバ:田中彰孝/ナラ:谷原志音/ヤングシンバ:土屋諒成/ヤングナラ:三浦あいか

■アンサンブル

前田貞一郎/五十嵐春/近藤聡明/梅津亮/進藤拓実/伊藤綾祐/久保亮輔/小野功司/浜名正義/坂口大和/齊藤太一/ツェザリモゼレフスキー/石野喜一

市川友貴/諸橋佳耶子/志賀ひかる/時枝里好/門田奈菜/増山美保/塚越眞夏/梅﨑友里絵/若松小百合/佐藤友里江/出口恵理/松尾優/川口侑花

 

このブログの最初の記事も『ライオンキング』ですが、それは東京バージョンで、今回は札幌バージョンです。もちろん同じ作品だけど、厳密にいうと同じじゃないので、複数回見たっていいよね許して。

とはいえ同じようなこと書いてもつまらないので、今回は、

  1. 東京と札幌の違い
  2. シンバ見比べ感想
  3. 好きなシーンベスト3
  4. 好きな動物ベスト3
  5. 好きな植物ベスト2

をまとめてみるので、よろしければお付き合いください。

 

1.東京と札幌の違い

違うところ①舞台セット

『ライオンキング』は舞台セットがとても大きいです。その中でもシンバがうぉーってするプライドロックは高さが4メートルあって、本国で最初に上演された劇場でも舞台下の奈落に収納しきれなくて3段に畳んでいたらしい。

でも東京の劇場はそもそも『ライオンキング』を上演することを目的に作られているので、奈落に収納することができます。ワンダフル。

ただ世界中そんな劇場ばかりではないので、ツアー公演も多いアメリカで舞台袖から出し入れできるプライドロック(俗称スライドロック)がつくられました。大阪や札幌ではそのツアー版が使われています。東京のプライドロックはつるっと曲線だけど、スライドロックはザクザクしてます。

……ツアー版との違いって、プライドロック以外はなにがあるんだろう??偉そうに書いてるけど実はよく知らないので、知ってる方いたら教えてください。

 

違うところ②話してる言葉

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シンバの親友 ティモンとプンバァは、プライドランドから遠くに住んでることを表現するためにご当地弁を話します。ブロードウェイでブルックリン訛りが使われていたのを、日本では各地のご当地弁を使うことで同じ効果を出しているんですね。東京版は江戸弁、札幌版は北海道弁です。

【江戸弁】「ティモン、こっちに来てよ、まだ生きてるよ」「わかってんだよ なんでぇ、これ?わぁ!ライオンだ!プンバァ、逃げろってんだよ」

劇団四季:ライオンキング:ティモン&プンバァ(江戸弁バージョン) - YouTube

北海道弁】「ティモン、こっち来てみな、まだ生きてるんでないかい」「んなモンわかってるー なんだべこれ?わっ!ライオンだべ!プンバァ、逃げれ、早くすれ!」

劇団四季:ライオンキング:ティモン&プンバァ(北海道弁バージョン) - YouTube

 ちなみに私が好きな北海道弁のセリフは、プンバァの「おけつの休まさるところが家さね」と、ティモンの「俺たちと一緒にいてぇなら、おんなじもん食わなぃばなんないよ」です(うろ覚え)。

 

違うところ③新演出

初演以来18年間ずっと同じ劇場でロングランを続けている日本の『ライオンキング』は、ブロードウェイ版の演出変更に対応しておらず、本国ではとっくの昔にカットになっているシーンや演出が残っていたそうな。

浜松町の「四季劇場[春]」がエリア再開発に絡んだ関係で『ライオンキング』は大井町の「四季劇場[夏]」に一旦移転することに。その入替休演期間中の今年6月に、現地のスタッフを呼んでアップデートするブラッシュアップ稽古が行われました。

ただし、札幌は今年5月に開幕して1か月しか経っていない状況だったのでアップデートは見送り。だから今札幌で上演されているバージョンは、東京ではカットされている演出が残っています。

ちなみに、札幌の劇場はこの後1月下旬から2月末までメンテナンス期間に入ります。そこで演出を東京にそろえるようです。

 

新演出はセリフやメイクやシーンや、大小たくさんの変更があるそうですが、話題になっているのは2幕「愛を感じて」のセンターバレエとフライングのカット。

正直、初見で「これはなに……?」と思ったシーン第1位の場面です。成長して再会したシンバとナラの気持ちを3組のカップルが身体的に表現しているんですが、つまりディズニー的に描きにくい肉体的な交わりを表現しているのか?といつも不思議な気持ちで見てました。

ちなみに3組のカップルというのはそれぞれ、①舞台奥のフライングカップル:一つになりゆくナラとシンバの心、②舞台センターのバレエカップル:肉体、③舞台手前のフライングカップル:二人の半生のドラマ、を表してるそうです、そうだったんだ。

なくなっちゃうと思うと、それはそれで寂しい。今のうちに目に焼き付けておかないとね。

 

2.シンバ見比べ感想

それで、今回見に行ったのはキャストが変わったからでした。四季さんは台本至上主義で、そのとき一番状態の俳優が出るシステムだそうなので、上演週の頭まで誰が出るかわかりません。

最近見た順の直感的な感想です。

田中彰孝(たなか・あきたか)さん

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・お顔担当:正統派さわやかイケメンだと思います(イメージはサッカー部)。PVやwebシアターにも出ているので、そういう意味でも「『ライオンキング』の顔」かな。

声が出る:雄叫びとか、「終わりなき夜」の声量がすごい!一方でセリフは声が小さいなあという印象。きっと抑揚だと思うんだけど、もう少し出してもいんでない?と思いました。

・細かい演技が多く、動きが大きい:「終わりなき」で苦悩が「あぁっ!」みたいな声に出たり、手のひらを殴って苛立ちを表したり。スカーとの対決前にティモンが話しかけてくる度に「シッ!」と人差し指を口に当てたりとか。最後マントをつけてプライドロックを登るとき、動きが激しすぎてマントがめくれたまま戻らないとか。ちょっと過剰かもだけど、丁寧だなあと思います。

・ちょいぷに?:男の人のマッチョな胸も揺れるんだな、と知りました。

 

厂原時也(がんばら・ときや)さん

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Instagram

・筋肉が美しい:少し小柄だけど、とにかく筋肉がすごい。「ハクナマタタ」で側転するときはマスクが床にスレスレ(リーチが短め)でハラハラするけど、ひとつひとつの動きにキレがあって、とてもきれい。身体中がバネみたい。

・陰がある:キラキラした笑顔が素敵なんだけど、表情とかセリフの言い方にナイーブさがある印象。意外と低めな声質の影響もあるかも。

・マット肌:他の人のシンバを見て気付いたんですが、彼は全然汗をかかないんですね。他の方は大抵テラテラに輝いています。

・道産子:これは感想じゃなくて補足情報だけど、北海道の離島「奥尻島」の出身で、高校の修学旅行で見た『ライオンキング』に感動して、進路を調理師から舞台俳優に変えた男です。

 

島村幸大(しまむら・ゆきひろ)さん

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・ネアカ:直情型で、嬉しいときも怒ったときも感情を全身で表現するような、天真爛漫さを感じる。

・安定した歌唱力:声質は高め。ハイトーンがきれいに伸びていた気がする。

・汗:特にすごい。

 

永田俊樹(ながた・としき)さん

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・素直そう

・体が直線的:バキッとした筋肉。しなやかさというより、力強い感じ。

(1年前に1度見たきりなので感想がざっくりしててすみません。)

 

個人的には厂原さんを応援しているけど、実は島村さんのシンバが一番しっくりきてます(見た直後に「ああ、シンバってこうだよね」と思った)。こればっかりは役者それぞれのキャラクターと、見る人の好みですけどね。

 

3.好きなシーンベスト3

3位:星のしずく

自分は誰なのか?これからどうすべきなのか?迷ったシンバがラフィキに連れられて亡き父王ムファサの声を聞く場面。

星空かと思えば、ムファサの顔がハッキリ浮かんだりするような照明効果が好き。夢?現実?曖昧になる感じが最高だなあと思いました。

ラフィキの歌う「彼はお前の中に生きている」は、1幕でムファサが歌う「彼らはお前の中に生きている」のリプライズで、いずれも名曲です。

このシーンがランクインするのは今回が初ですが、良い場面だなと思いました。初見のときは疲れていたので、暗いシーンだと思ってウトウトすらしてたからね。

 

2位:サークル・オブ・ライフ

幕が開いて始まる力強いラフィキの歌唱。気付けばレイヨウが左右から加わり、舞台上では太陽が昇りキリンが悠然と歩いていく。

単純に、ライオンキングの世界観を表す圧倒的な力があるシーンだから好きっていうのがひとつ。

それから、動物たちが客席通路を通って舞台上に集まっていくとき、私も毎回「わあ!」って喜んでるんですけど、他のお客さんも驚いたりニコニコしたりしてるんですよね。その表情を見るのが好き、っていうのがひとつ。

それと、曲終わりに暗転する瞬間の、お腹に響くドーン!って低音が好き、っていうのもひとつ。

です。

 

1位:彼らはお前の中に生きている

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Instagram

さっき出てきた1幕の「彼らはお前の中に生きている」です。

ムファサは画像左のマスクを頭上に着けているんだけど、この場面では外します。取れるの?それアリ?と思ったこともありますが、王としてではなく父としてシンバと向き合うことを示すためのニクい演出ですね。

一番好きなのは、ヤングシンバの問いかけに答えるところ。

「僕たち、仲良しだよね」「ああ」

「僕たち、ずっと一緒だよね」「……」

ここで返事をしないんですよ、ムファサは!

答える代わりに、父として、王として、自然の摂理をシンバに説きます。そして、困ったことがあれば夜空の星を見上げなさい、そこに歴代の王がいてお前を見守っているからな、と歌うのが「彼らはお前の中に生きている」。絆の場面で、グッときます。好き。

  

 【番外編】

かわいいところ:お人形のヤングシンバ

人形や影絵で表現されるヤングシンバの、まあ、かわいいこと。

大草原でムファサの後をついていくときに、全然よそ見ばかりしてるところ。スカーの後をついて峡谷に向かうときに、いちいち動きを真似しているところ。

むちゃくちゃかわいいです。もちろん子役が演じるヤングシンバもかわいいんだけどね。

 

4.好きな動物ベスト3

3位:シマウマ

シマウマはパペットの造形が想像の範囲内で安心感があります。大抵さわやかな笑顔が素敵な俳優が演じているところも良い。カーテンコールでは首を上向きの半円形にめぐらせながらリズムに乗ってることに最近気付いて、めっちゃかわいいやん、と思いました。

 

2位:レイヨウ

杖を持ってるのが高山の動物っぽくて良い。パワフルに歌うところも良い。あとは「サークル」のときに、ライトが当たって壁にうつるグルグルと巻いたツノの影が美しい。

 

1位:若い雌ライオン

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狩りのシーンで、真っ青な背景に現れるオレンジ色が鮮やかで素敵。モモンガみたいに頭から手足まで布をまとっていて、それが動きに合わせて空気をはらむのが美しい。ライオンの気高さやしなやかさが現れているようで好きです。ガゼルに狙いを定める流し目も良いです。

ちなみに「若い」としたのは、お母さん世代の雌ライオンは踊ってくれないからです。

 

 5.好きな植物ベスト2

2位:ジャングルの草

肌色の全身タイツで、体の右側面と頭に寿司桶に入ってるバランが生えたみたいな、前衛芸術的デザインに驚く。シンバの理想の場所を表現するためにジタバタしたり、寝転んだティモンを起こす手伝いをしたり、だいぶフレキシブルに動いてくれて楽しい。

 

1位:サバンナの草

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頭に草が乗っているデザインが斬新。頭の高さを変えずにすり足のようにして移動したり、腰をひねるようにしてスカートを揺らしたり、画一的で意識のないただの自然=無機物として表現する一方で、敢えて人が演じることで「サークル・オブ・ライフ」の一員=命のある存在としても演出されている(たぶん)のが、好きです。……これちゃんと通じる日本語になってる?

初登場シーンの、後ろからライトが当たったシルエットがきれいです。

 

※本当はベスト3に揃えたかったんですが、残った植物は「愛を感じて」のサボテンやバナナの木みたいな派手なもの。あのデザインは演出的にも意味があるのはわかるんだけど、あまり好みじゃないので、すみませんがベスト2でお願いします。

 

*****

……いかがでしょうか。次回ご観劇の際には、ぜひご注目ください。

そしてもし札幌に見に来ることがあったら、ついでに私とご飯に行ってください。待ってます。